高齢者の病気と加齢による特徴

高齢になると、加齢の影響により誰しも身体に変化が生じてきます。例えば、内臓機能が衰えてきて胃腸が弱くなれば、食べたものが消化されにくくなり、食べすぎると胃腸に負担がかかるでしょう。また、足腰が弱ってくる人も多く、普通に歩いているだけでも転倒するリスクが高くなり、特に階段の上り下りには注意が必要。介護士が高齢者の介助をするときは、下半身に力を入れる必要があると言われていますが、これは高齢者の体勢が不安定になりやすいことが一つの理由です。高齢者になると、生活習慣病の危険性もぐっと高くなります。肥満や高血圧、脂質異常症などは中年世代から見られますが、脳卒中や心筋梗塞、がんなどは高齢者に多く見られているのです。これらの病気は三大成人病と呼ばれており、高齢者の三大死因とされています。三大成人病を防ぐためには、健康を維持することが何より大切です。

高齢者が運動をするのは危険と認識する人は多いですが、本来であれば高齢者ほど運動が必要です。運動が可能な状態であれば、できる範囲で身体を動かすようにしましょう。介護士は高齢者の介護をするのが仕事ですが、それは甘えさせることではないのです。大切なのは、自分自身でできることを行ってもらうこと。病気にならないためには、日々の心構えと習慣が大切であり、運動は三日坊主にならないように注意する必要があります。さらに、食事の内容はバランスを考慮し、三大栄養素とビタミン、ミネラルが不足しないように心がけましょう。慢性的な栄養不足は、体調不良の原因にもなるので要注意です。